旧大浜小学校
児童数減少により閉校。地域の記憶を持つ校舎と校庭が残る。
MEMORY / BUILDING / TREE / COMMUNITY
FEATURE / LOCAL × REAL BUSINESS
FROM MEMORY TO INDUSTRY.
127年、地域の子どもたちが通った大浜小学校。2019年、最後の児童たちを送り出して閉校しました。
本気モードは、その場所を「保存するだけの廃校」にせず、次の仕事が生まれる場所へ変えることを選びました。
思い出を消さないために、
建物を残すだけでは足りない。
次の世代が使う理由をつくる。
児童数減少により閉校。地域の記憶を持つ校舎と校庭が残る。
MEMORY / BUILDING / TREE / COMMUNITY製造、雇用、EC、直売、物流、ふるさと納税へつながる産業拠点。
MAKE / WORK / SELL / DELIVER / CONNECT01 / LOCAL DOES NOT MEAN SMALL
人口が減る。子どもが減る。学校が閉じる。働く場所も減っていく。大浜小学校の閉校は、一つの学校だけの問題ではなく、地方が直面する構造の一部でした。
しかし、閉校した場所には、建物だけでなく、土地、歴史、地域の記憶、人との関係があります。それを「使われなくなった資産」と見るか、「次の産業をつくる資源」と見るかで未来は変わります。
本気モードが大浜で試しているのは、廃校リノベーションそのものではありません。地域資産を事業へ変え、雇用をつくり、商品を外へ売り、地域へお金と人を戻す仕組みです。
廃校再生ではない。地域の学び舎として歩んだ歴史。
大浜小学校が閉校。
大浜スイーツアカデミー開校。
02 / HISTORY OF OHAMA ELEMENTARY SCHOOL
大浜小学校の時間を消して新しい施設を作るのではなく、その歴史の上に次の用途を重ねます。
KSB瀬戸内海放送の閉校報道では、1892年に大浜尋常小学校として開校したと記録されています。その後、6,000人を超える卒業生がこの学校を巣立ちました。
授業を受けるだけの場所ではなく、運動会、発表会、地域行事、人が集まる記憶の場所。明治・大正・昭和・平成と 4 つの時代を越えて、地域の子どもたちの成長を見守ってきました。
建物には、使ってきた人の記憶が残る。2019年3月19日、閉校式。KSBの報道では、最後の児童11人と卒業した地域住民ら約100人が出席し、学校との別れを惜しみました。
閉校した瞬間、地域の価値が消えるわけではありません。一方で、使い続ける仕組みがなければ建物は止まったままです。約2万平方メートルの跡地は一般競争入札にかけられ、本気モードが落札して2023年4月に取得しました。
本気モードは旧校舎を改修し、2023年7月からスイーツの製造を始めました。地域の記憶を守りながら、新しい産業と雇用が生まれる製造拠点です。
「学校がなくなった場所」に、もう一度毎日人が通う理由をつくる。参照:KSB瀬戸内海放送(2019年3月19日) / 四国新聞社 COOL KAGAWA(2024年11月29日) / 大浜スイーツアカデミー「大浜小学校の歴史」
03 / THE LAST SCHOOL YEAR
だからこそ、再利用するときも、建物だけを見てはいけないと考えます。
KSBの閉校式報道では、最後の児童は11人。卒業した地域住民ら約100人が集まりました。在校生の11人は、自分たちを「なかよしイレブン」と名乗っていました。
04 / 600 YEARS OF MEMORY
旧大浜小学校の校庭に立つ大楠は、学校時代から現在まで場所の時間をつなぐ象徴です。
THE TREE STAYED.
大浜スイーツアカデミーのブランドストーリーでは、校庭の樹齢600年の大楠を、ブランドの魂として紹介しています。ロゴにも、この楠の葉と花が描かれています。子どもたちを見守った木は、今はここで働く人と新しい挑戦を見守っています。
地域には「この大楠を守り、この地を大切にしてくれる人に引き継いでほしい」という思いがあったことも、「大浜小学校の歴史」で語られています。
05 / FROM SCHOOL TO INDUSTRY
大浜では、場所を製造拠点にしたあと、販売・物流・地域流通まで接続していきました。
学校として使われなくなった土地・校舎・体育館を、新しい用途へ。
ハコを壊さず、次の機能へ。チョコレート、焼き菓子、ケーキ等を作る製造拠点へ。
イベントではなく、毎日動く仕事を置く。製造だけでなく、販売、物流、EC運営など複数の仕事へ広げる。
人が通う理由をつくる。ECやふるさと納税を使い、大浜の外から需要と資金を取り込む。
地域内消費だけを市場にしない。旧体育館入口にはMOZAIKストアーを設け、スイーツと三豊の地域商品が集まる場所へ。
工場を地域との接点に。OEM、物流、ふるさと納税、観光など、製造を他の事業レイヤーへ接続。
一施設から、地域経済の流れへ。06 / LOCAL EMPLOYMENT
大浜スイーツアカデミー公式ページでは、旧大浜小学校の卒業生が現在その校舎で働いていることも紹介されています。

WORK CLOSE TO HOME.
ビジネス香川(2023年12月)の記事では、大浜地区では高齢化・過疎化が進み、地域住民の雇用先が少なくなっていたことが設立背景として語られています。遠方への通勤が難しい人もいるなか、思い出深い旧小学校で雇用を生むという発想から製造拠点づくりが始まりました。
地域の回覧板を通じて「働きませんか」と呼び掛けたところ反応は良く、30代から60代以上まで広い世代の雇用を想定していたことも報じられています。
「この町には働ける場所が少ない」と思っていた学生が、ここで 3 年働いています。その話は社員紹介にあります。
07 / BACK TO THE COMMUNITY
2023年夏には、創業記念祭として地域の方々と「大浜まつり」を開きました。地元の祭りや例大祭にも参加しています。

製造拠点に変えたからといって、地域の人が近づけない場所にする必要はありません。大浜まつり、MOZAIKストアー、工場見学、地域イベントなど、学校時代とは違う形で人がまた集まる導線をつくります。
2023年夏、創業記念祭として地域の方々と開いた夏祭り。
2024年3月、体育館の入口フロアを改装して開いた直売店。スイーツ・パン・野菜・弁当など三豊の「おいしい」が集まる。
商品を作る現場だけでなく、廃校活用・地域産業モデルとして外から人を呼ぶ。
08 / LOCAL ECONOMIC LOOP
この特集で、いちばん伝えたい流れです。
廃校、土地、歴史、人、瀬戸内の素材。
地域の中に毎日動く産業を置く。
製造・販売・物流・ECの仕事へ。
地域の外へ届けられる価値へ変換。
EC・OEM・ふるさと納税へ。
直売・工場見学・観光で人を呼ぶ。
売上、仕事、関係人口を地域へ。
製造だけでも、イベントだけでも、ECだけでもなく、それらを一つの流れにする。大浜スイーツアカデミーは、本気モードが「地方社会OS」と呼ぶ構造の生産レイヤー起点です。
09 / REUSABLE MODEL
他地域で同じ建物を作るのではなく、「地域資産から産業を起こす考え方」を再利用できる形にします。
廃校、空き施設、土地、地域ブランド、人材など。
「古い」ではなく「まだ使える資源」。イベント利用だけでなく、雇用と売上が継続する事業を置く。
利用率ではなく事業性を見る。年齢・経験・移動距離を含め、その地域で働きやすい工程を考える。
建物ではなく、人から設計する。EC、観光、ふるさと納税、法人流通など外部市場とつなぐ。
地域人口を市場上限にしない。製造・販売・物流・データ・AIまで運用を一つの構造へ。
単発事業から地域OSへ。10 / READ THE ORIGINAL STORY
大浜小学校の歴史と、大浜スイーツアカデミーのブランドストーリーは、大浜スイーツアカデミーのサイトで詳しく読めます。
LOCAL / HONKI MODE
学校を元に戻すことはできない。
でも、その場所が地域に必要とされ続ける未来は、もう一度つくれる。