大浜スイーツアカデミー
かつての学び舎から、甘い未来を届けるスイーツ製造工場

香川県三豊市詫間町大浜。かつて127年にわたり地域に愛され続けた「大浜小学校」が、2023年夏、スイーツ製造工房「大浜スイーツアカデミー」として生まれ変わりました。閉校後もこの地に残り続けた大きなクスノキのように、地域に根差し、人々を見守る存在へ。かつての教室には、今では甘い香りが満ちています。
学び続ける工房で生まれる、唯一無二のスイーツ
「大浜スイーツアカデミー」は、チョコレート、クッキー、フィナンシェ、焼き菓子など、心を込めたオリジナルスイーツを日々製造しています。年間100トン以上のチョコレートを扱う本格的な設備のもと、スイーツへの情熱を形にしています。 小宮京太郎氏がヨーロッパで培った確かな技術と想いが、この工房にも息づいており、若手職人たちの成長を後押ししています。ここはただの製造工場ではなく、スイーツと向き合い、学び、育てていく「スイーツの学校」なのです。

人が集い、働き、支え合う場所へ。

【廃校の利活用と過疎地域の雇用促進・経済の活性化】
子どもたちの声が響いていた、思い出の場所・大浜小学校。
その教室や廊下は今、甘い香りに包まれたスイーツ工房として生まれ変わりました。
「廃校活用」というかたちで、もう一度この場所に人が集い、地域に笑顔が戻ってきています。
働くスタッフの中には、当時の卒業生の姿も。
「まさか、あの学校でまた過ごせる日が来るなんて」――
そんな声に、地域の温かさと未来への希望が重なります。
過疎が進むこの地域で、「仕事がある」ということが大きな力になる。
私たちは、スイーツづくりを通して、雇用を生み出し、地域の暮らしを支えていきたいと考えています。
ここは、ただの工場ではなく、
人と人をつなぎ、未来を育てる、やさしいスイーツの物語が息づく場所です。
自然とともに、人とともに。 広がる未来をこの場所で。

大浜スイーツアカデミーがあるのは、瀬戸内海を望む三豊市の荘内半島。 四季折々の自然に囲まれたこの地は、桜の名所・紫雲出山や美しい星空でも知られています。 約2万平米の広大な敷地に広がるスイーツ工場では、焼き菓子やチョコレートの製造だけでなく、地域との新しい関わり方も育まれています。 かつての校庭やプールを活かしてイベントを開いたり、スイーツの素材を育てる畑にしたり。 自然と地域とともに、ここにしかない未来を描いていきます。

学び舎の記憶と、スイーツの未来をつなぐ紋

大浜スイーツアカデミーのロゴには、かつて学校だったこの場所への敬意と、スイーツへの情熱が込められています。
外側の輪は「太鐶輪」をモチーフに、桜の花びらが重なったようなデザインに。入学や卒業を見守ってきた校庭の桜を思わせる形に、温かさと親しみを込めました。
中央には、パティシエたちの手に欠かせない道具のシルエットが。職人たちの想いと誇りが、このマークの中に息づいています。
そして、このロゴを掲げた「学校旗」が、校庭の空にたなびいています。
それは、ここで働くすべての人の気持ちをひとつにする象徴。
かつての学び舎から、今はスイーツを通して笑顔と喜びを届けている──そんな新たな物語のはじまりを、静かに、そして力強く伝えてくれています。

お客様と、ともに育てる。大浜スイーツアカデミーの「組織図」

大浜スイーツアカデミーの組織図は、かつて学校だったこの場所にちなんだ、温かみのあるユニークな構成になっています。
教頭・講師・研究室といった名称には、学びと成長を大切にする私たちの想いが込められています。
そして何より特別なのが、最上段に記された「スイーツアンバサダー」。
これは、私たちのスイーツを愛し、応援してくださるお客様を指します。
私たちは、アンバサダーである皆さまの声に耳を傾けながら、
ともにスイーツづくりを育んでいくことを大切にしています。
作る人と食べる人が、心でつながる——。
そんな工房を、これからも目指してまいります。
600年の時を超え絆を見守る大楠の木

工房の敷地内、かつての校庭の片隅に立つ一本の大きなクスノキ。 その樹齢はなんと600年。子どもたちの成長を見守ってきた学び舎とともに、この地に深く根を張り、今も変わらず静かに地域を見守り続けています。 かつての小学校が廃校になった際、「この場所は、大楠の木を大切にしてくれる人に引き継いでほしい」という地域の方々の強い想いがありました。 その想いを受け継ぎ、私たち大浜スイーツアカデミーは、この地に新たな命を吹き込みました。 今では、地域とスイーツづくりをつなぐ象徴として、大楠は私たちの活動を見守ってくれています。 Xmasの時期にはライトアップされ、訪れる人々を笑顔にする幻想的な風景が広がります。 それはまるで、地域の温もりと希望を灯す光のようです。

心を込めたスイーツで、笑顔を届けたい。校長 新田あかね

「大浜スイーツアカデミー」で、私はパティシエ歴20年の経験を活かし、たくさんの仲間たちと一緒に日々スイーツと向き合っています。
地元の方々や職人たちとともに、一つひとつ丁寧に作り上げたお菓子には、素材選びから仕上げまで、心を込めた“想い”が詰まっています。
物価の高騰で、甘いものを我慢されている方も多い今だからこそ、気軽に手に取っていただけるよう価格にもこだわり、皆さまの笑顔を思い浮かべながら製造に励んでいます。
スイーツがもたらす小さな幸せを、ぜひ味わっていただければ嬉しいです。